礼拝説教要約「マリアの賛歌」(2022/12/11)を掲載しました

担当   熊江秀一牧師

■聖書箇所

ルカによる福音書 1章39~56節   詩編 34章2~9節

■説教要約

 マリアの賛歌は私たちのクリスマスの賛美の先頭に立つ歌である。この賛美はマリアとエリサベトの出会いの中で歌われた。不妊の老女と婚約者によらない少女の妊娠。世間からの厳しい視線の中にあった二人は、ひっそりと山里で出会った。しかしその中で生まれたのは嘆きでなく賛美だった。厳しい現実にあった二人は、それを神の恵みとして受け止め「何と幸いでしょう」と賛美した。

  マリアは「わたしの魂は主をあがめ、わたしの霊は救い主である神を喜びたたえます」と歌う。
「あがめる」は「大きくする」。「喜びたたえる」は「高くする」である。マリアは心の底から神を大きく、高くして、自分を小さく、低くした。 なぜなら「身分の低い、この主のはしためにも」主は「目を留め」「偉大なことをして下さった」からだと歌う。

 神は、マリアと同じように私たちにも目を留め、偉大なことをして下さった。それは私たちに主イエスをお与えになった出来事である。この神の愛を知るものは世の現実が厳しくとも、神が大きく、高くされることを喜ぶという価値の大逆転が起こる。

 さらにこの価値の逆転は個人レベルにとどまらず、この世の全体をおおう。マリアの賛歌の後半は歴史全体に目を留められる主がたたえられる。

  主は高ぶる者を低くし、低い者を高めるとマリアは歌う。これは最も高い方が最も低くなられたことによって実現した。それが、神が人となられた出来事、イエス・キリストの誕生である。このキリストにおける神の逆転こそが、人間の価値を大逆転させる確かな力をなった。

 クリスマスとはこの価値の大逆転が起きた時である。
「味わい、見よ、主の恵み深さを」。マリアと共に主をあがめ、ほめたたえて、クリスマスへ向かって歩もう。

  



 

  

 

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