神は人を分け隔てない(2019/8/25 高橋真之伝道師)
「神は人を分け隔てない」イザヤ書56章3節~8節/使徒言行録10章34節~43節
高橋 真之伝道師
「神は人を分け隔てなさらないことが、よく分かりました。」ペトロが語った言葉がここにありました。「神様は人を分け隔てたりはしない、どんな人であっても神様の救いに生きることができるんだ。」これが、ここでペトロが語ったことでした。
ペトロはこの言葉を異邦人であるコルネリウスのところで語りました。しかし、ペトロ自身が10章28節で語っているように、異邦人とは、当時のユダヤ人からは汚れた存在であると思われていた人たちです。「あの人たちは私達とは違う。あの人たちは神様の救いから落っこちた人たちだ。」そのような憎悪をユダヤ人から向けられていたのが異邦人です。しかし、ペトロはその人たちのところで救いを語ります。「どんな人であっても神様の救いに生きることの出来る世界が、イエス様において始まっているのだ。」と。
ペトロは使徒として、イエス様の十字架による救いを語った人でした。しかし、彼にとってイエス様とは、あくまで自分たちユダヤ人の救いのために神様から遣わされた救い主でしかありませんでした。
でも、そのように考えていたペトロに神様は、異邦人コルネリウスのところで救いを語るようにと命じます。しかし、ペトロにとって「異邦人も救われる」というのは信じがたいことでした。ましてそれが神様の御心であるとは思えないことでした。ですが神様はペトロに幻や出来事を通して、異邦人の救いが神様の御心であることを示されたのです。
そしてついに、ペトロの口から、「この方(イエス様)こそ、すべての人の主です。」という言葉がこぼれ出ました。ペトロはこの時本当によく分かったのです。あのイエス様の十字架は、ユダヤ人だけでなく、すべての人を救うためのものであったということが。
私たちもまた異邦人です。神様の救いからは遠かった者たちです。しかし、イエス様が十字架におかかりになったからには、この私たちもが救われる世界が始まっているのです。私たちは喜びをもってこの救いに生きたいと思うのです。