礼拝説教要約「真実の霊と偽りの霊」（2022/11/13）を掲載しました

担当 　　熊江秀一牧師

■聖書箇所

ヨハネの手紙一　４章１～６節　　　詩編　５１章１２～１５節

■説教要約
　
　WHO（世界保健機関）は21世紀を前に、人間の健康の定義として、肉体的、心理的、社会的健康に加え、霊的健康をあげた。私たちを生かす霊に満たされるのか、それとも滅びに向かわせる霊に満たされているのか問われる。

ヨハネの手紙は「どの霊も信じるのでなく、神から出た霊であるかどうかを確かめなさい。偽預言者が大勢世に出て来ているからです」と語る。偽預言者は私たちに好ましい姿で現れる。その霊を確かめるのである。

その基準は「イエスが肉となって来られたことを公に言い表す霊」であるかどうかである。教会が語り伝えてきたイエス・キリストの信仰を告白する霊は「神から出た霊」である。正しい信仰を告白しない霊は「反キリストの霊」である。

　グノーシスは、自分たちはすでに霊的にキリストと一体化していると誇った。彼らにとって大切なのは、人となられた主ではなく、天の栄光であった。そして教会を分裂させた。

私たちも、主イエスよりも命、平和、家族、人間、仕事、国家等を重んじるように導く霊の力に包まれている。それらも大切である。しかし主の救いがなければ、すべてはむなしい。むしろ主の救いと恵みの上に、それらは成り立ち、祝される。

　ヨハネは霊を見分ける方法をもう一つ語る。それは世の言葉に耳を傾けるか、それとも福音の言葉に耳を傾けるかである。言い換えれば、私たちが真理の霊に満たされる秘訣は、福音の言葉を聞いて生きることである。そこに霊的に健やかに生きる道がある。

　反キリストの霊は「今や既に世に来て」いる。しかしどんなにその霊が現れても、「あなたがたは神に属し」「内におられる方は、世にいる者たちよりも強い」。ダビデと共に、主の前に悔い改めて、真理の霊を祈り求めよう。