喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣く(2021/9/26)熊江秀一牧師

■説教箇所:
ローマの信徒への手紙12章9~21節
レビ記19章13~18節

■説教要約:
パウロは、私たちがキリストの体として、賜物を活かす時、愛を用いることを勧める。
まず「愛には偽りがあってはなりません」「悪を憎み、善から離れない」と勧める。まことの愛となるために、善に生きる強い意志が必要であるとパウロはまず語る。
それに続き「愛の十戒」(10~13節)を語る。これは「兄弟愛」「旅人愛」に挟まれて「主に仕えなさい」「たゆまず祈りなさい」が柱になっている。聖書の愛の教えは、信仰と祈りに基づく。
そしてパウロは「喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣きなさい。互いに思いを一つにし、高ぶらず・・」と語る。これはキリストご自身の愛の姿である。キリストが自分の身分を捨てて、私たちと共に生きてくださった。そこに愛がある。このキリストの十字架の愛の中で、私たちは共に生きる。また自分を迫害する者のために祝福を祈る一歩を(14節)平和の道を歩む一歩を(18節)踏み出す。
第一次世界大戦後、ドイツのある町の教会に、町を占領したフランス軍の指揮官が礼拝に出席した。聖餐式の時、その隣にその町の町長が進み出て、共に聖餐を受けた。その時、その町に平和が来た。 主の十字架の恵みの前に、敵意もそれまでの感情も、すべて主にゆだねることができたからである。
敵意に敵意で返すのでなく、憎しみに憎しみを返すのでなく、そのような思いをすべて主にゆだねて愛を返す。それが可能となるのは主の十字架の愛と恵みに生かされる時である。この世は憎しみの連鎖が蔓延している。それを断ち切ることができるのは、主の十字架の愛である。この愛が私たちの最高の賜物として与えられている。この愛を用いて、互いに賜物を活かし教会を形作ろう。

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