この岩の上に(2020/10/25) 高橋真之伝道師 

「この岩の上に」

詩編42章2~6節/マタイによる福音書16章13~20節

高橋真之伝道師

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聖書を読んでいますと、時々主イエスが何かを問いかける、というシーンが出てきます。私たちがその主の問いを見た時に心にとめておきたいことは、それが私達にも問いかけられた問いだということです。

主イエスはあるとき弟子たちに「人々は、人の子のことを何者だと言っているか。」とお尋ねになりました。こう尋ねられた弟子たちは口々に「人々はあなたのことをエレミヤだ、エリヤだ。と言っています」と口にします。これらの名前はユダヤ社会において重要な人物ですから、おそらく弟子たちは得意になってそう主イエスに答えたでありましょう。

しかし、主はそれを遮るように弟子たちに尋ねます。「それでは、あなた方はわたしを何者だというのか。」 この時主イエスに答えたのはペトロでした。彼は言います。「あなたはメシア、生ける神の子です。」この答は主イエスのことを完璧に言い表した言葉であり、まさに100点満点の答えでした。しかしその言葉は彼の中にあった言葉ではありません。主イエスが「あなたにこのことを表したのは天の父なのだ」と言われているように、神様が与えてくださったものであったのです。

そして主イエスは、「この岩の上に教会を建てる」とおっしゃってくださいました。この岩とはペトロが発した信仰告白の言葉です。弱いペトロではなく、神様が与えてくださった信仰の上に教会が建てられるのです。

ペトロがこの言葉を口にして以来、教会はこの信仰告白の上に建てられてきました。しかし、教会の歴史とは、この信仰告白から背いた歩みでもありました。だからこそ私達も、「あなたはわたしを何者だというのか。」という主イエスの問いを、何より自分に問いかけられた言葉として聞きたいのです。 教会の、そして私達の土台は信仰告白なのです。この岩の上に建てられるとき、どんな困難や苦難にも耐えうる力が与えれます。私達は、この言葉が与えられていることを喜びたいと思うのです。

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