心の目を開かれて(2019/06/16 熊江秀一牧師)
「心の目を開かれて」創世記15章1節~7節/マタイによる福音書6章22節~23節
熊江 秀一牧師
私たちには目が二つある。でも、もう一つ目がある。それは「心の目」。それは二つの目では見えないものを見ることができる。例えば、転んで泣いている子の痛みが見える。道端に咲いている花に目を向け、神の恵みを見ることができる。
神さまは私たちに、神の恵みを見るためと、人のことを見るために二つの目を与えられた。その時、もう一つの目、心の目が澄んでいれば、神さまの恵みと他人のことを見ることができる。でも濁っていれば、視力2.0の人でも神の恵みは見えない。
心の目をきれいにするために大切なのは「神の言葉を聞くこと」と「お祈りをすること」である。
神は、子どものいないアブラハム夫妻に子どもを与えるという約束をした。彼はそれを信じた。しかし何年経っても子どもは与えられず、召使いに家と財産を継がせようと考えるようになった。アブラハムの心の目は、次第に疑いで濁っていった。
そんなある夜、祈っていたアブラハムに神さまは「天を仰いでみなさい」「あなたの子孫は、この数え切れない星のようになる」と語りかけた。アブラハムの目に星の輝き一つ一つが命の輝き、数え切れない神の恵みに見えてきた。アブラハムの心の目を神さまがきれいにし、見えるようにしてくださった。そして二人に、イサクが与えられた。
「アルプスの少女ハイジ」で、大好きな場面がある。ハイジが、目の見えないペーターのおばあさんを訪ねて本を読み、お話やお祈りをしている場面である。この本は原作では聖書やイエス様を歌った信仰の詩である。
私たちは礼拝で神さまの言葉を聞き、お祈りを捧げ、心の目をきれいにしていただける。神の恵みを見、他人を見る心の目をよく見えるようにしていただいて、愛し合って歩もう。