救いは近づいている(2021/10/24)熊江秀一牧師

■聖書箇所:
ローマの信徒への手紙13章11~14節
イザヤ書21章11~12節

■説教要約:
降誕前に入った。今日の箇所はこれからの時期によく読まれる。時を心に刻み、救いが近づいていることを知って歩むのである。
前任の新津教会では夕べの鐘が鳴ると子どもたちが家に帰るのを見かけた。子どもたちは時を知り、安心して遊んでいた。
パウロは今の時を夜明け前と語る。その時は闇が最も深い。しかし次の瞬間、朝日が輝き始める。今は闇の行いに包まれている。しかし日は近づいた。だから「闇の行いを脱ぎ捨てて、光の武具を身につけよう。日中を歩むように、品位をもって歩もう」。
「品位をもって」は「よいかたち」という意味である。対照的な言葉は12章2節の「この世に倣う」である。これは「この世のかたちになる」という意味である。「この世に倣う」とは、この世の闇のかたちに自分を押し込んで生きることである。神のかたちに造られた私たちは、罪に陥り、この世の形に自分自身を押し込み、滅びに向かった。
そんな私たちを救うために主は来て下さった。主は私たちと同じかたちになって、私たちの罪を負い、滅びゆく私たちを包み、再び神のかたちとしての栄光を与えて下さった。
だからパウロは言う。「キリストを身にまといなさい」。これは洗礼を受け、罪に死んで、新しくキリストに生きることである。闇の世であっても、主の光に照らされ、キリストを身にまとって生きるのである。
アウグスチィヌスは罪と悩みの中、子どもたちの「取りて読め」という声に導かれ、聖書の開き、12節以下の御言葉と出会った。そして彼は悔い改め、キリストを身にまとう人生を歩み出した。
救いは近づいている。私たちも主を待ち望み、キリストを身にまとって、人となられた御子を迎えよう。

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