「あなたの罪は赦される」(2020/02/23 高橋真之伝道師)*説教音声あり

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「あなたの罪は赦される」詩編103編1節~13節/マタイによる福音書9章1節~7節

高橋 真之伝道師

ガダラ地方にて悪霊に取りつかれた人をいやしたイエス様は、宣教の拠点であるカファルナウムの町まで戻ってこられました。すると、イエス様のところに中風の人が床に担がれてやってきました。イエス様にいやしていただくためです。

この中風の人は「治れ」という言葉を期待していたに違いありません。しかし、イエス様がこの人にかけた言葉は「子よ、元気を出しなさい。あなたの罪は赦される」というものでした。病のいやしを求めたのに、与えられたのは罪の赦しの宣言。この病人は不思議に思ったことでしょう。

私たちもまた、罪の赦しよりも病のいやしが先ではないか、と思ってしまいます。しかし考えてみますと、私たちにとって何よりも必要なのは「罪の赦し」なのではないでしょうか。

聖書が語る「罪」とは、神様と離れて生きることです。言い換えれば、私達と神様との関係が断たれている状態のことです。そして私達は、誰しもがこの罪を持っているのです。しかし、この罪が赦されるとき、私達は本当の安心を得ることができます。神様がこの私をしっかりととらえていてくださるという大安心が私達には与えられるからです。私達はつい目に見える安心を求めがちですが、罪によって神様との関係において平安がないのであれば、どんな安心も空しいものではないでしょうか。だからこそイエス様は、何よりもまず罪の赦しを宣言されたのです。

しかし、そんなイエス様に律法学者たちが「この人は神を冒涜している」と不平をつぶやきます。彼らはこの時、イエス様は「罪の赦し」の権威を与えられた神のひとり子であるということを信じることはできませんでした。しかし、そんな彼らにイエス様は「罪を赦す権威を持っていること」を知らせるために、中風の人に「起き上がって床を担ぎ、家に帰りなさい」と宣言し、病の癒しの御業を起こしてくださったのです。

イエス様の御業とは、それ自体が目的なのではありません。そうではなくて、私達にイエス様が「罪の赦し」の権威を持っている救い主であることを信じさせるためになされるのです。イエス様は私達のところでも御業を示されます。私達はその御業に支えられて、罪の赦しを信じる信仰を固く持ち続けていこうではありませんか。

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