礼拝説教要約「愛によって歩む」(2022/7/3)を掲載しました
担当 熊江秀一牧師
■聖書箇所
エフェソの信徒への手紙 5章1~5節 創世記 3章4~6節
■説教要約
パウロは「あなたがたは神に愛されている子供です」と呼びかけ、「神に倣う者となりなさい」と勧める。
「神に倣う」は聖書の中でここだけ。ユダヤ人にとって神は畏れ多い方だからである。一方、エフェソを含む異教世界では「神に倣う」はしばしば用いられた。
そこでの「神に倣う」は、神に自分を近づけることであった。そのために儀式を行い、修行した。「神に倣う」ことに似ていて、正反対なことは「神のようになる」である。創世記のはじめから人は「神のようになる」という思いに心奪われた。
そこに罪の根があった。それは私たちキリスト者にも起こり得る。
パウロはこの異教世界の教えに惑わされるのではなく、福音による真の「神に倣う」 生き方のためにこの勧めを語った。
ここで「あなたがたは神に愛されている子供です」が大切になる。私たちはすでに神と親子の深い愛の絆が結ばれている。この神の愛の中で、神に倣う者としての生き方が芽生える。
その具体的なお手本としてキリストの愛と生き方である(2節)。キリストの十字架の愛に満たされ、キリストの愛に生きるのである。さらにパウロはそれを明らかにするために具体的な倫理的勧めを語る(3節)。パウロは私たちのことを「聖なる者」と呼ぶ。古い人を脱ぎ捨て、キリストの聖を身にまとった者は「聖なる者」である。この「聖」に相対するものが「汚れ」である。
パウロは具体的な汚れの姿として、「みだらなこと」(性的不品行)と「貪欲」を取り上げ、それを「口にしてはなりません」と戒める。むしろ「感謝を表しなさい」と勧める。それは日々の生活の中でキリストの恵みを数える中で与えられる。
神に愛された子供として、神に倣い、共にキリストの愛によって歩もう。