礼拝説教要約「受胎告知」(2022/12/4)を掲載しました
担当 熊江秀一牧師
■聖書箇所
ルカによる福音書 1章26~38節 イザヤ書 9章1~6節
■説教要約
アドベントの意味は「到来」。主イエスの到来を待ち望み準備をする時である。加えて「冒険」という意味も含まれる。アドベントは神が私たちを救うために命がけの「冒険」をされた時でもある。
マリアは大工のヨセフとの婚約を終え、結婚することを待ち望んでいた、どこにでもいる町娘であった。このマリアに救い主誕生の知らせが告げられた。このことは救い主が決して特別な人を救うためではなく、すべての人の救いのために来られることを示している。「おめでとう、恵まれた方、主があなたと共におられる」。このマリアに告げられた言葉は、私たち一人一人への言葉でもある。
しかし婚約期間中のマリアが「身ごもって男の子を産む」ことは姦淫の罪の責任が問われることであった。公にされれば、石打ちの刑で殺されてしまう。さらに罪に汚れた人の中に、神の子を宿すことは、普通に考えれば、命を絶たれてしまう恐ろしいことであった。「どうしてそんなことがありえましょうか」。マリアはたじろぎ、精一杯の抵抗をする。この御言葉の前に戸惑う姿は、神から使命を与えられ、戸惑い、たじろぐ私たちの姿でもある。
しかしマリアは御言葉と格闘する中で神の御力を示される。聖霊なる神の働きを示され、「神にできないことは何一つない」と御言葉が与えられる。その中で「お言葉どおり、この身になりますように」と応える。マリアは自分の力を越えた大きな神の救いの力に包まれていることを確信し、自分の身をすべて委ね、神の子を宿したのである。 聖霊は今や、マリアのみならず、私たち一人一人にも主イエスを宿らせる。故にこの物語は私たちの物語でもある。
私たち一人一人も主を宿す者として、マリアの信仰に続き、クリスマスを待ち望もう。