礼拝説教要約「主の恵みを共に分かちあって」(2024/3/17)を掲載しました
担当 熊江秀一牧師
■聖書箇所(新共同訳)
マルコによる福音書 6章30節~44節 詩編 23章1節~6節
■説教要約
主が5つのパンと2匹の魚で5千人の群衆を満腹にした奇跡物語が与えられた。4福音書すべてに記されている唯一の奇跡物語である。しかしこの時の奇跡は絶対に必要とは言えない。弟子が進言したように自分たちが買って食べることもできた。この奇跡には意味が込められている。
この物語は「12人を派遣する」の続きである。この宣教の旅は大成功だった。彼らは喜び勇んで、主に「自分たちが行ったことや教えたことを残らず報告した」。この力を与えたのは主であった。しかし彼らにとって伝道も奉仕も、自分の働きであった。
そんな中、彼らは5千人の群衆に「あなたがたが彼らに食べ物を与えなさい」と主に命じられる。手元には「5つのパンと2匹の魚」。彼らは群衆を前に何もできず、無力さを感じるしかなかった。
そんな彼らに主は神の力を示し、主に仕えることがどういうことか教える。
主は弟子たちに、群衆を組に分けさせ、パンと魚を祝福し、それを裂いて、弟子の手によって群衆に配った。すべての人が満腹し、残りで12の籠がいっぱいになった。
私たちの持っているものは小さくても、主はそれを用いて、大きな御業をなされる。私たちはそれを人々に届けるのである。
この時、5千人を養ったパンと魚は主イエスそのものでもある。主イエスはたった一人で、十字架の命によって、すべての人を養い、神の恵みを分かち合った。その裂かれた肉こそ、まことのパン。魚(イクスース)は主への信仰が込められたシンボルである。この奇跡が最後の晩餐の出来事と共に、後のキリスト教会の聖餐となる。 主は私たちの小さな働きや愛の奉仕を用いて下さる。
主に祝福していただき、主の恵みを共に分かち合って宣教に仕えよう。