あなたが信じるために(2020/08/02 熊江秀一牧師*説教音声あり
「あなたが信じるために」
ゼカリヤ書12章10~13章2a節/ヨハネによる福音書19章31~37節
熊江秀一牧師
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平和聖日に、主の死の直後の箇所が与えられた。ヨハネは「あなたがたにも信じさせるために」この証言をする。
ユダヤ人たちは律法に従い「その日のうちに」死体を片付けるために、足を折って死体を取り降ろすようにピラトに願った。しかし主はすでに息絶えており「その足は折らなかった」。またこの時、兵士の一人が主のわき腹を槍で刺した。「すると血と水が流れ出した」。ヨハネは「その証しは真実である」と語る。この出来事を「目撃した者」は、ヨハネ教会のルーツである愛弟子である。彼は後に「その証しは真実である」と教会で語り、この福音書にも記したのである。
「真実」は「真理」と訳せる。この証言は歴史の事実にとどまらず、神の真理の証言である。十字架で死なれた主イエスにこそ、神の真理がある。そのことをあなたに信じさせるためにヨハネは証言する。
そのために二つの聖書を引用する。「その骨は一つも砕かれない」(出12:46)。過越の羊はその骨が折られることなく、罪の償いに用いられた。この言葉は神の小羊、主イエスによって実現した。
「彼らは、自分たちの突き刺した者を見る」(ゼカリヤ12:10)。私たち人間は自分たちの突き刺した者である主を見ることになる。これほどの嘆きはない。しかしその主によって「憐れみと祈りの霊が注がれる」。十字架はこの実現である。さらにゼカリヤは「その日・・罪と汚れを洗い清める一つの泉が開かれる」とも告げる。主イエスから流れ出た「血と水」それは聖餐と洗礼を意味する。十字架上で流れ出た血と水に救いの恵みが込められている。
主の十字架に神の真理がある。ここに私たちの救い、平和がある。