「万民のための救い」(2020/01/26 高橋真之伝道師)*説教音声あり

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「万民のための救い」イザヤ書56章3節~7節/ルカによる福音書2章22節~35節

高橋 真之伝道師

今回私達には、イエス様とお会いしたシメオンの物語が与えられました。このシメオンについて、聖書はこのように語っています。「正しい人、信仰の厚い人、イスラエルの慰められるのを待っていた人。」そして何よりもこの人は「救い主に合うまでは決して死ぬことがない」と神様から告げられていました。シメオンはこの時かなりの高齢だったと言われています。でも、神様はそんなシメオンに「あなたたちは悲しみの中にあるかもしれない。けれども、その悲しみを慰めてくださる救い主にあなたは出会うことができる」という約束を与えてくださっていたのです。

この救い主とは、クリスマスにお生まれになったイエス様のことです。しかしシメオンは、救い主がどんな姿で来るのか、いつ来るのかも知りません。そんなシメオンがイエス様とお会いしたのは、マリアとヨセフがイエス様を連れて神殿へとお参りに来た時のことでした。当時の習慣では、男子は生まれてから40日後に神殿に連れてくることになっていたそうです。したがってこの時イエス様はまだ小さな赤ん坊です。でもシメオンはその両親の手の中にある小さな幼子が救い主であることに気づきました。それは「霊」が、すなわち、神様が彼を導いてくださっていたからです。彼は自分の力や知恵で救い主を見出したのではありません。そうではなくて、神様が彼と救い主を出会わせてくださったのです。

そうして救い主をその手に抱いたシメオンは神様を賛美し、「お言葉通りこの僕を安らかに去らせてくださいます。」と言いました。それはシメオンが「この目で救いを見た」からです。シメオンはこの小さな幼子に、とても救い主には見えないような赤ん坊に救いを見ました。その小さなその御姿に、ご自分を小さくされて人の為に十字架の上で死なれた救い主の姿を見ました。しかもその救いは、イスラエルの為だけではなく、万民、全ての人のための救い。その慰めを知ったシメオンは、感謝と喜びをもって「安らかに去らせてくださいます」と言うのです。

私たちは死が怖い。しかし、シメオンのようにイエス様を知るならば、生きている時にも、死の際にも確かな慰めが与えられていることを知らされるのです。この救いに支えられつつ、信仰の歩みを続けていきましょう。

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