小羊に託されたこと(2021/8/8)乙成仁史神学生

■聖書箇所:
民数記6章22~26節
ルカによる福音書10章1~6節

■説教要約:
本日の主イエスの弟子の派遣に関する箇所は、今日の10章のひとつ前である9章ですでに12人を派遣しており、そのほかに72人ということになる。先に派遣された12人を主イエスは「羊」と表現するのに対し、この72人のことは「小羊」と表現をされている。この72人とは名前の通った神学の学者や偉業を残す牧師のような者たちではなく、実に普通に生活をする私たちのことである。
主イエスはこの小羊たちに、「どこかの家に入ったら、まず、『この家に平和があるように』と言いなさい」と命じる。主イエスが小羊を遣わした先には、平和がなかったからである。


人生というのは思い通りに行かないが、ましてやこの新型コロナウイルスの感染拡大という状況下において、これまで以上により思い通りにいかない生活を送っている。その中で、私たちの心の中から穏やかさが消え、常に何かに苛立ち、心から平安を失わされていることを感じる。しかしそれでも、主イエスは「まず、『この家に平和があるように』と言いなさい」と私たちに命じる。
もちろんこの「家」とは住宅だけを指さず、人が集うところと理解してもいい。嫌みを言いたい、声を荒げたい、そんな欲求に駆られている人たちが実に世界中にいる中、「この家に平和があるように」と人が集うところであいさつしなさいと私たちに託す主イエス。このまま放っておいては世界は荒れ果ててしまう。それでは主イエスが語られている神の国には程遠いからである。


羊にも満たない、たかだか小羊でしかない私たちが主イエスから託されているこの業は、今日この会堂から派遣されたらすぐに行うことができる。「平和があるように」と私たちが放つキリストの香りで、この荒んだ世界を包み込んでいこう。

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